債務整理と消費者
貸金業者が業として行う金銭を目的とする消費貸借上の利息
(みなし利息を含む。)の契約又は賠償額の予定に基づき、
債務者が利息又は賠償として任意に支払った金銭の額が、
利息制限法1条1項、4条1項に定める制限額を超える場合において、
貸金業者が17条書面及び18条書面を交付しているときは、
その支払は、有効な利息又は賠償の支払とみなされるとしました。
これは、消費者保護に熱心な論者の間では廃止論が極めて強かった。
そして、貸金業法等の改正(平成18年12月20日法律第115号)により、
平成19年12月19日から起算して2年半以内に、みなし弁済の規定は
廃止されることとなったのです。
もっとも、現在においても、判例がみなし弁済の要件を厳しく
限定したため、裁判実務においては、事実上みなし弁済の成立は
認められなくなっています。
これらについては貸金業者からは
撤廃論が相次いだ、理由は以下によるもので
消費者金融業界には、本法の撤廃を求める声が強く
小口無担保(かつ繰上返済自由)融資は、制限利息を徴求するだけでは
回収コストすらまかなうことができないし、裁判実務上、
みなし弁済規定の成立要件が厳格に解されている現状では、
一旦得た利息収入を不当利得返還請求によりいつ吐き出させられるかも
しれないという不安定さ(ちなみに、みなし弁済規定が成立しない利息も
「収入すべき金額」(所得税法36条1項)として一旦課税されるが、
不当利得返還請求によりこれを吐き出した場合、当該吐き出した金額は
損金となる。)を免れず(43条問題)、これでは法令の制限内で
庶民金融を供給しようとする者はいなくなり、ヤミ金融の
被害が拡大する一方であるなどと主張したのです。
また、昨今流行の市場原理論から、金利規制撤廃を叫ぶ論調もありました。
しかし、貸し賃業者の中には制限利息の範囲内の貸し付けで
営業を継続しているところも事実存在し、庶民金融の障害には
なっていないこと、他国では利息制限法を撤廃した途端
金利200パーセントの業者も現れ、自殺者が多発したことなどから
これらを規制することは必要であるとされています。
結局のところ、改正法は多重債務者の増大を防ぐことが
目的となっているため、
「政府は多重債務問題(貸金業を営む者による
貸付に起因し、多数の資金需要者が重畳的
または、累積的な債務を負うことで社会的経済的生活に
著しい支障が生じていること、
また国民生活、経済上の運営の諸問題の解決のためにも
多重債務に関する問題策を効果的に推進する」
という基本理念のもとにトリ行われることとなりました。
もともと多重債務者の増大、発声の原因は
○消費者に対して制限利息を上回る高金利の負担が課されている
○貸金業者から借り手にたいして、返済能力を超える
過剰な貸し付けが行われていること
これが主な原因になっていることは明らかです。
それを防ぐために
○上限金利の引き下げ
○過剰貸し付けの抑制
○上記に関する改正
○貸金業者に対する規制の強化
○ヤミ金への厳罰化
などが改定案としての柱になっています。



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